4月の統一地方選挙を前に、世界平和統一家庭連合=旧統一教会と地方議員の関係についてお伝えします。関係を断ち切ろうとする議員に対し、教団からは、牽制する動きも出ています。

関係を問われた県議選の立候補者は

3月19日に太宰府市で行われた、福岡県議選の立候補予定者による合同演説会。定数2に対し3人が立候補を予定、演説会では旧統一教会との関わりについても質問が出ました。

渡辺美穂氏(無・現)「県議会としては、反社会的な活動している団体とは結びついてはならない、というところでは全員が共通した意識を持っております」
宮原伸一氏(自・新)「統一教会の方々と共にしたこともないし、ご近所におられるという噂も聞いたことないし、もちろんお話ししたこともありません」
平川裕紀子氏(無・新)「雑誌もテレビもそうですけど、そういったところで取り上げられることをうのみにするんじゃなくて、きちんと知る機会がないことが一番問題じゃないのかなと」
住みよい太宰府をつくろう会 観世広相談役「3人とも中途半端な発言だと思いました。かなりの財産をなくした人が太宰府市内にもいると聞いています」

市議会も調査には……

県議選で3人が争う舞台となる太宰府市。市議会に対しても、旧統一教会と議員の関係を調査し結果を公開するよう求める要望書が市民から提出されましたが、議会は対応を見送っています。

Q.旧統一教会もしくは関連団体と関係を持った議員はいないということでいいんでしょうか?
門田直樹・太宰府市議会議長「我々が確認した中ではいません。ただ、それが本当かどうかに関してまでは、議会はそこまでは踏み込めない」
Q.踏み込めないんですか?
門田直樹・太宰府市議会議長「う~ん、じゃどういう風にやるかっていうことですよね」

この対応に疑問を呈する議員もいます。

タコスキッド太宰府市議「きちんとはっきりさせるべきかなとは思います。これだけ世間的に重大な関心事ですし、調査しないということは、もはや『怪しい』『真っ黒なんじゃないかな』と思われてもいたし方ないと思うんですよね」

RKBが行った旧統一教会との関係を調査するアンケートでは、太宰府市議17人のうち2人が回答を拒否、「関係がある」とした市議は1人もいませんでした。

これは、RKBが入手した教団の関連団体「福岡県平和大使協議会」の活動報告書です。協議会の顧問は、原田義昭元環境大臣。そして、理事には3人の福岡県議の名前と、太宰府市議の名前が記されています。

Q.RKBのアンケートでは「関係がない」とされていましたが、平和大使協議会の名簿の中に理事で名前があるんですけど、どういうことなんでしょうか?
陶山良尚・太宰府市議「それは知らないですね」
Q.ご自身はこれまでに旧統一教会の関連団体から支援を受けたことは一切ない?
陶山良尚・太宰府市議「ないですね、記憶にないですね」

陶山市議は「勝手に名前を使われた」と主張。平和大使協議会に問い合せると、「個人に関することについては回答していない」というコメントが返ってきました。

「関係断ち切る」誓約書

2022年2月に韓国で行われた、教団の関連団体が主催したワールドサミット。旧統一教会の韓鶴子総裁が出席し、安倍元総理のメッセージも代読されています。活動報告書によりますと、このイベントには福岡県議や市議らがオンラインで参加した、とされています。旧統一教会と地方議員との関係が次々と明るみに出るなか、県議会の主要3会派(自民・民主・緑友会)は3月20日、旧統一教会や関連団体のイベントに参加するなど関係を持たないことを定めた誓約書を議長に提出しました。

桐明和久・福岡県議会議長「もう一切関係をしないという誓約書で統一地方選挙に臨むという趣旨です」

地方議員と旧統一教会との関係について、ジャーナリストの鈴木エイト氏はこう指摘します。

ジャーナリスト 鈴木エイト氏「地方議会の選挙は数百票の差でキャスティングボードが変わってしまうような、当落が左右されるようなこともあるので、教団と政治家の関係性かかなり密接な部分があるんです。統一地方選で実際にどのような動きがあるか、かなり注意して見ていかないと実際、関係性を公表しないままつき合いを続けている議員も大勢いる」

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RKB毎日放送
3/30(木) 17:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d75c7498d90d5a6e48005732d1903ac18b01829