相次ぐ差別発言が問題となり、昨年末に総務政務官を事実上更迭された杉田水脈衆院議員(自民党)の言動をめぐって、アイヌ民族や在日コリアンの女性らが7日、杉田氏のブログ記事を「差別扇動のヘイトスピーチ」と認めるよう求める斎藤健法相あての要請文を提出した。

 杉田氏は2016年、国連女性差別撤廃委員会に参加した女性らについて「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」などとブログに書いた。この記事と、18年に同性カップルについて「生産性がない」とした月刊誌への寄稿が問題視された。杉田氏は昨年12月、松本剛明総務相の指示に従ったとして記述の撤回を表明したが、「差別」とは認めなかった。

 要請文提出には、16年の国連会議に出席して杉田氏に写真を撮られ、ブログに記事を書かれたというアイヌ民族や在日コリアンの女性が参加。法務省で、要請文に賛同する5万人以上のネット署名も提出した。同省の担当者は「あらゆる差別は許されない。今後も啓発に取り組む」などと語ったが、杉田氏の記述がヘイトスピーチかどうかについては答えなかったという。

 杉田氏に対しては、当事者に面会して直接謝罪するよう求める要請文を郵送するという。(編集委員・北野隆一)

朝日新聞
2/7(火) 20:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/9045d8c3050ea11228e3993588ad1fb36341e0ec