第2次安倍政権以降、わが世の春を謳歌してきた国際政治学者の三浦瑠麗氏(42)に陰りがみえてきた。夫の三浦清志氏(43)が代表を務める投資会社「トライベイキャピタル」と自宅を東京地検特捜部が家宅捜索したのだ。太陽光発電事業をめぐるトラブルをいくつも抱えた末、詐欺容疑で告訴されたことが引き金になった。

「トライベイを告訴したのは、『メタキャピタル』。元ソニー社長の出井伸之氏が取締役会議長だった投資会社です。両社は兵庫県福崎町の大規模開発をめぐってモメていて、民事訴訟にも発展している。裁判資料などによると、トライベイとメタは2019年6月に協業で合意。メタは事業を手がけるトライベイのSPC(特別目的会社)に10億円を出資したものの、その時点でトライベイ側は肝心の開発用地の権利を所有しておらず、実態がない事業だった」(捜査事情通)

 瑠麗氏が東大農学部から東大大学院公共政策学教育部に進み、政治へシフトしたのは知られているが、1歳年上の清志氏も東大OB。教養学部を卒業後、外務省入りし、学部4年生だった瑠麗氏と結婚した。

「外務省にいたのは2年だけですが、アジア大洋州局中国課に在籍し、日中関係全般のほか、米中や日中韓関係を担当していたと聞きました」(コンサル関係者)

 外務省をサッサと後にし、04年にコンサルタント会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーに転職。投資ファンドのベインキャピタルなどを経て、14年にマッキンゼー出身者とトライベイを共同で設立した。

 再生可能エネルギーに関する投資やコンサルのほか、観光情報サービスなどの事業も行うという。

■21年9月にも家宅捜索の情報が駆けめぐる

 本社を置くのは瑠麗氏が代表のシンクタンク「山猫総合研究所」と同じ永田町山王森ビル1階。三浦一家が暮らすのは、そこから車で数分の六本木ヒルズだ。

「21年9月ごろ、トライベイにガサが入ったとの情報が駆け巡った。ですが、事実関係は判然とせず、警視庁が動いたのか、大阪府警だったのか、結局分からずじまい。一方で、警察側がメタの告訴状受理に難色を示したとも聞く。というのも、瑠麗氏が警視庁の内部向け月刊誌『自警』に連載している上、警察庁の関係先で講演することもあったことから、メンツに関わるということのようでした」(金融関係者)

 検察をも牛耳ろうとした安倍元首相は鬼籍に入った。特捜部に忖度する理由はないということなのか。

 瑠麗氏は20日、山猫総研のHPでコメントを発表。家宅捜索を認め、〈私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ないことではございますが、捜査に全面的に協力する所存です。また、家族としましては、夫を支えながら推移を見守りたいと思います〉と書いていた。

 さて、どうなるか。

日刊ゲンダイ
1/21(土) 11:12配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/ff74835b769935bff8468f0cf5c9e148dfffc0b3