おととしの富山県知事選挙をめぐり、旧統一教会の関連団体が当時の新田八朗候補のために集めた名簿がおよそ6万人分であると、教団内部で報告されていたことがわかりました。知事選で新田氏は6万2701票で石井氏を破っていて、偶然にも関連団体が集めた名簿とほぼ同数です。

おととしの富山県知事選挙では、5選を目指す現職の石井隆一知事に対し、保守系の新人・新田八朗氏が出馬。

自民党富山県連が石井知事の推薦を決め、保守分裂の選挙となりました。

「ガンバロー、ガンバロー、ガンバロー!」

新田氏が不利と言われる中、近づいたのが旧統一教会でした。

告示2か月前、新田氏は、旧統一教会・徳野英治会長、関連団体・世界平和連合の名古屋支部長と相次いで面談。教団による組織的な選挙応援が行われました。

旧統一教会側は選挙応援として電話かけのほか、戸別訪問で後援会の名簿集めを行いましたが、関係者の証言から関連団体が集めた名簿がおよそ6万人分であると教団内部で報告されていたことが新たにわかりました。

「バンザイ、バンザイ」

■富山県内の元信者は…

元信者の女性:
「当選されてよかったねって、みんな言うわね、集まったらね。そんときやったと思うがですけど、教会は6万ぐらい集めたがで、ちょうどこの差やったいうておられたがね。この票がなかったら、『統一教会の票がなかったら、な~ん当選しとらんでやと』いうて、そういう風な言い方でしたけど」

教団側が集めた人数はデータとして整理されていたといいます。

元信者の女性:
「全部データ出てますからね。6万ぐらい集まったという話は聞きましたね。教会のなか全部で、信者さんが集めた数がそれだけやったということです」

集めた名簿がおよそ6万人分だった場合でも、何人が新田氏に投票したかはわかりません。しかし知事選の結果は、新田氏が28万5118票。敗れた石井氏が22万2417票で、その差は6万2701票。旧統一教会が集めた名簿とほぼ同じ数となり、選挙支援の大きさがわかります。

8日の富山県議会では、知事選での教団の選挙応援について新田知事に質問がありました。

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TBS NEWS DIG
2022年12月9日(金) 22:00
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/226473