広島県教委の平川理恵教育長が2021年度、県内の学校の視察に少なくとも年100万円のタクシー代を使っていたことが21日、分かった。平川教育長は、新型コロナウイルス禍で公共交通機関の利用が減ったと主張。1回で6万4千円を使ったケースもあり、県議から追及された。

 この日の県議会決算特別委員会の総括審査で、佐藤一直氏(自民党広志会・つばさ、広島市中区)が取り上げた。

 平川教育長は、年延べ150校程度を訪問したと説明。佐藤氏は県教委が開示した資料を基に「福山の学校までの往復で5万4千円、福山で行事に出席し6万4千円などのケースが何件もある」と指摘し、年間のタクシー代が100万円以上になるとした。県庁からJR福山駅まで高速道路を使って移動した場合、車の走行距離は約100キロになる。

 平川教育長は「コロナの前は新幹線で行くことも多かったが、コロナ後は多少(タクシー利用が)多くなった」と述べた。感染対策のため、公共交通機関から転換したとした。訪問先と交通手段は平川教育長の意向などを踏まえ、秘書係が決めているという。

 県新型コロナ感染症対策担当によると、県は感染が拡大した際の集中対策期間に「人と人との接触機会を減らし、混雑した場所を極力避ける」などの方針を示した。ただ、公共交通機関の利用自粛は県民や職員に呼びかけていない。

中国新聞
11/22(火) 6:01
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