11日午後に予定されていた岸田文雄首相のカンボジア、インドネシア、タイ歴訪の出発が延期された。首相が、死刑執行を命じる法相を「地味な役職」などと9日に発言した葉梨康弘法相(63)の更迭に向けた検討に入ったためだ。政府関係者によると11日中には出発しないという。

 首相は東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議出席のため、カンボジアに向けて政府専用機で羽田空港を出発する予定だった。だが、直前に延期を決めた。

 首相は13日に米国のバイデン大統領、韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領と会談する予定が入っている。同日には日米首脳会談も予定されている。また、日本政府関係者によると、首相と尹氏による初の正式な首脳会談も調整中。日中首脳会談の実現もめざしている。いずれも実現すれば約3年ぶりだ。

 首相はカンボジア訪問後、インドネシアでの主要20カ国・地域(G20)首脳会議、タイでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にも出席し、19日に帰国する予定だった。

朝日新聞
2022/11/11 14:37
https://www.asahi.com/sp/articles/ASQCC4SN7QCCUTFK00S.html