自民党の二階俊博・元幹事長は16日、安倍晋三元首相の国葬について、「長年務めた総理が亡くなったのだから、黙って手を合わせて見送ってあげたらいい。こんなときに議論すべきじゃない」と述べた。報道各社の世論調査で賛否が割れるなか、反対派の姿勢に異論を唱えた。TBSのCS番組収録で語った。

 二階氏は「(国葬が)終わったら、反対していた人たちも必ずよかったと思うはず。日本人ならね」と述べた。また、立憲民主党の執行部が欠席する考えを示したことについては、「欠席しようがしまいが国葬に関係ない。世の中にあんまり賢くないなということを印象づけるだけだ。欠席する人は後々長く反省するだろう。選挙で取り戻すのは大変だ」と批判した。

 国葬をめぐっては、政府が野党側に事前に説明して理解を得るような動きをせず、閣議決定前に国会での審議がなかったことも問題視されている。この点について、二階氏は岸田文雄首相に対して「『国葬にしましょうよ』というみんなの声が上がってくるのを待ってやるというテクニックがあってもよかった」と言及。内閣支持率が下落傾向にあることについては「緊張して政局、政治運営にあたれという天の声だ。安全運転だけではダメだ」と注文をつけた。(吉川真布)

朝日新聞
2022/9/16 13:32
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