維新代表ら3人出演番組 BPO委員長「公平性欠いているのでは」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220602/k10013654691000.html

2022年6月2日 18時04分

大阪の毎日放送が、バラエティー番組で日本維新の会の代表ら3人をそろって出演させたことについて、BPO=「放送倫理・番組向上機構」は「番組は政策について異なる視点を提示せず、公平性を欠いているのではないか」とする委員長談話を公表しました。

大阪の毎日放送が、ことし元日に放送したバラエティー番組「東野&吉田のほっとけない人」では、日本維新の会の代表で大阪市の松井市長や、副代表を務める大阪府の吉村知事など、関係者3人をそろって出演させていました。

これについて、BPOの放送倫理検証委員会は、審議入りを見送ったうえで2日、小町谷育子委員長の談話を公表しました。

この中では、委員会が審議し、意見書を公表すれば、放送局が政治問題を伝えるにあたり、公平性を追求する際の足かせになるおそれがあるなどと、審議入りを見送った理由を示しました。

そのうえで、視聴率重視によるキャスティングが相次げば、政治的公平性を損なうおそれがあり、政党の政策について、この番組が異なる視点を提示せず、公平性を欠いているのではないかと指摘しました。

そして、各放送局に対して「政治をめぐる放送において視聴率偏重の人選がされていないか、公平性が担保されていない番組が制作されていないか、改めて確認をしてもらいたい」などとしています。

毎日放送は、番組内容をチェックする新たな組織を、今月から社内に設置していて、「当社の自浄作用が継続的に働くことが、委員長談話や視聴者の期待に応えることにつながると肝に銘じ、取り組みを着実に進めていきます」などとしています。


※関連リンク

https://www.bpo.gr.jp/?p=11311&meta_key=2022