? 沖縄の日本復帰50周年を記念する式典が15日に開かれ、天皇、皇后両陛下がオンラインで出席される。天皇陛下は2月の誕生日会見で「沖縄の地と沖縄の皆さんに心を寄せていきたい」と述べたが、今日の皇室と沖縄の特別な関係は上皇ご夫妻が長い歳月をかけて築いたものだった。

 「多くの尊い犠牲は一時の行為や言葉によってあがなえるものではなく、人びとが長い年月をかけて、これを記憶し、一人ひとり、深い内省の中にあって、この地に心を寄せ続けていくことをおいて考えられません」。上皇さまが皇太子時代の1975年、沖縄国際海洋博覧会の名誉総裁として沖縄を初訪問した際に発表した談話の一節だ。

 日本復帰から3年の沖縄では沖縄戦について昭和天皇の責任を問う声があり、皇室への反感が強かった。ご夫妻は「ひめゆりの塔」で過激派から火炎瓶を投げられたが、その日に県民に発した談話には贖罪(しょくざい)にも似た覚悟がにじんでいた。

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皇室と沖縄をつむいだ絆 上皇ご夫妻は訪問11回で慰霊と遺族らと対話、琉歌にも造詣
2022年5月13日 12時00分