「大阪・関西万博の成功の手がかりになるよう実りある視察にしたい」──。こう意気揚々とUAE(アラブ首長国連邦)へと向かった大阪の吉村府知事と松井市長。31日閉幕のドバイ万博視察のため、吉村府知事が28日に、松井市長は29日、日本を飛び立った。

 視察の目的は、2025年開催予定の関西万博のPR活動だ。関西万博でパビリオン出展の意向を示している国が目標の約6割にとどまっているため、参加を呼び掛けるという。視察は当初、昨年12月に実施予定だったが、新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大の影響で延期していた。

ところが、維新コンビのドバイ旅行に府民はカンカンだ。府内の感染状況が「大阪モデル」の基準で“赤信号”が点滅していたにもかかわらず、21日にまん延防止等重点措置を解除したため、「ドバイ視察のために解除したんちゃうんか!」と怒りの声が噴出。府民には〈年度替わりの集中警戒期間〉とうたい、感染拡大防止を呼び掛けている最中だから、余計ヒンシュクを買っている。

 府市合同の万博推進局によると、視察人員は維新コンビのほか、随行の職員などを含め計15人。渡航滞在費は概算で750万円だという。1人あたり50万円とは、なかなか贅沢な“旅行”である。

日刊ゲンダイ
22/03/30 13:50
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