10月31日投開票の衆院選で、比例東海ブロックで当選した日本維新の会の杉本和巳氏(61)が、議員会館を不適切に使用していた疑いがあることが、「週刊文春」の取材でわかった。

 愛知10区から出馬した杉本氏は今回、小選挙区では落選したものの、比例で復活当選を果たした。

「杉本氏は2009年8月の衆院選で、民主党から出馬し、初当選。2012年10月に民主党を離党し、みんなの党に入党しました。ところが、2014年11月にはみんなの党を離党し、今度は日本維新の会に移った。前回2017年10月の衆院選では、小選挙区では大差で敗れたものの、比例東海ブロックの名簿順位1位だったため、復活当選を果たしました。維新の代議士会会長を務めており、今回の当選で、衆院4期目になります」(政治部デスク)

 その杉本氏が、地元事務所などで開いているのが、「オームチャンティング」というヨガの儀式だ。

 地元・一宮市の元支援者が明かす。

「『オームチャンティング』は、モーリシャス出身の教祖が始めたもので、“信者”たちが輪になって『オ〜ム〜』というマントラ(聖なる言葉)を唱えて、力強い癒しを得るというものです。事務所スタッフに電話を掛けては『これから来られる?』と呼び出すこともある。特に夫人が傾倒しており、杉本氏もその影響を受けたのです」

 杉本氏は、議員会館でも定期的にオームチャンティングを開催している。

「政治とは関係のない数名の“信者”が会館の部屋に集まり、『オ〜ム〜、オ〜ム〜』とひたすら唱え続けるのです」(同前)

 そして、参加者たちはこう語っていたという。

「これで国会を浄化できる」

 だが、税金で運営されている議員会館で、私的なヨガの儀式を行うのは適切なのか。

 衆院事務局の担当者は以下のように回答する。

「議員会館の会議室等の使用は会派に直接関係のある会合で、議員が主催する会合及び行事等に限る」

杉本氏の回答は…

 杉本氏に話を聞いた。

――オームチャンティングに傾倒している?

「いやぁ、ないですね。特には」

――儀式は?

「やってないです、はい」

 議員会館でのヨガなどについて改めて書面で事実関係の確認を求めたが、期日までに回答はなかった。

 日本維新の会の議員や候補者を巡っては、これまでも政治資金問題や不適切な発言など不祥事が相次いできた。杉本氏の議員会館の使用法について、党としてのどのような対応を取るのか、注目される。

 11月2日(火)16時配信の「 週刊文春 電子版 」及び11月4日(木)発売の「週刊文春」では、「衆院選ワイド『虚星堕つ』」と題し、衆院選の大特集を掲載。甘利明幹事長を巡る二階俊博前幹事長との一問一答や、石原伸晃元幹事長や平井卓也前デジタル相、小沢一郎氏ら苦戦した大物候補の内情、躍進した維新の会議員の公選法違反疑惑、島根1区から出馬した2人の“亀井あきこ”への直撃取材など、8ページにわたって詳報している。

文春オンライン
11/2(火) 16:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5f342a0aac1604c2d39457c1485b24f2d5e574e