>>23
それが違うんだよな
そもそも資本主義の黎明期、労働者ってのは農場を追い出されて働く以外に生きていくすべがなかった
資本家に雇われて働くのはいいけど、過酷な労働環境だった
資本主義ってのは競争だから、資本家同士での競争に負けると資本家も労働者階級に落ちる
だから資本家自体も競争に勝つために労働者に過酷な労働を強いて製造コストを下げ、
より安く製品を提供することで市場で勝ち残ることを目指す
だがそんな奴隷労働のようなことをしていれば、労働者は疲れ果てて体を壊したりする
そこで法律や組合の結成で人間らしい生活が送れるようにしていくことになるわけだが、
初期資本主義にとって労働者というのは働かせるだけ働かせるような存在であり、
到底それら労働者に自由主義だの個人主義だのの恩恵はなかった
そこで夢見られたのが社会主義ってものなのだよ
過酷な労働から解放された社会をユートピアと呼んだが、それは空想上のことでしかなかった
それを現実にしよう、科学にしようとしたのがマルクスとエンゲルスだったが、
彼らは民主主義に基盤を置いていた
そもそも民主主義は王政を打倒する市民革命によってもたらされたもので、
現在でも王制の残る割と穏健なイギリスにおいても清教徒革命のようなことは起こった
そうした西洋の革命文化の残る中、マルクスはイギリスの図書館で研究したこともあって、
議会制民主主義によって社会主義への移行もありうると考えていたこともある
それがロシア革命によって社会主義と自称するソ連が成立することになるわけだが、
市民以前の農奴が大半な社会だったので、ソビエト共産党がなんでもかんでも命令する全体主義国家になってしまった
共産主義にとって不幸なことにこのソ連モデルが共産主義とイコールになり、プロレタリア独裁という言葉が独り歩きして、
全体主義独裁国家が共産主義というイメージになってしまった

では本来の共産主義というものはどういうものか?
それは資本主義が発展させた巨大な生産力、
すなわち核融合によるエネルギー供給、AIロボットによるさまざまな労働の代替、
エネルギー物質転換による資源の希少性の解消など、
によって人間が人にしかできないような研究、スポーツ、デザイン、アドベンチャー、娯楽などに専念できる社会

いつかたどり着ければいいかなって社会であって無理矢理目指す社会ではない