立憲民主党の枝野幸男代表は29日、岸田文雄氏が自民党の新総裁に選ばれたことについて、「残念ながら、自民党は変わらない、変われないと示した新総裁の選出だったと思う。 まずは安倍、菅政権の何を否定するのか。明確に示していただくことが必要だ」と報道陣に語った。
 枝野氏は、新型コロナウイルス対策やアベノミクスをどう評価するのか明確にすべきだと主張。総裁選で掲げた岸田氏の政策は具体的ではないとし、「コロナ対策、そして国民生活の困窮、経済の長期にわたる低迷に対して具体的に何をなさるか示していただきたい」と述べた。衆院選に向けては、自宅療養中に死亡する人たちが出たコロナ対策の転換や、アベノミクスからの転換、森友学園問題を巡る財務省の決裁文書改ざん問題などを論点にする方針を示した。
 報道陣との主なやりとりは以下の通り。
枝野氏 自民党の新総裁が決まった。お祝いを申しあげたい。今の国会議席で指名されれば岸田氏が100代総理になる。任期は短いが、新しい政府としてしっかり説明責任を果たして、論戦に応じていただき、どういう政権を作りどういう社会を目指すか互いに国民の前でぶつけ合いたいと期待している。
Q 岸田氏の訴える政策は立憲民主党と似ている部分がある。どのように違いを見つけて総選挙に臨むのか。
枝野氏 まず、新総裁として安倍、菅政権と何がどう違うのかを説明いただくことが最初だ。残念ながらここまで拝見していると、自民党は変わらない、自民党は変われないと示した新総裁の選出だったと思う。 まずは安倍、菅政権の何を否定するのか。特に国民生活が疲弊し、結果的に株価だけで経済を低迷させてきたアベノミクスを否定するのか、それとも肯定するのか。そのことについて明確に示していただくことが必要だ。

東京新聞
2021年9月29日 18時11分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/133789