東京五輪・パラリンピック組織委員会は28日、両大会終了後初となる理事会を開催し、新型コロナウイルスに感染した選手・関係者の入院者数が、当初発表の5倍超に増え、ピークの日で11人いたと発表した。9月5日のパラ閉幕直後は、両大会でピーク時で2人と発表していた。
 集計の対象としていなかった国内在住スタッフや入国後14日間を経過した関係者の状況を調査し再集計した。入院者数は当初の5人から25人に増えた。
 組織委によると、7月23日の五輪開幕後、入院者は徐々に増え、パラ期間中の8月31日に11人に達した。組織委が協定を結んでいる大会指定病院などが受け入れた。
 橋本聖子会長は「コロナ対策は機能し、コロナと戦いつつ、社会の営みを継続するための1つのモデルを示せた」と成果を報告した。
 大会はコロナ対策でほとんどの会場で無観客開催となり、チケット販売として見込んでいた900億円の大半を損失した。大会収支は年度内に大枠が示され、赤字になれば、国と都で負担を協議する。(原田遼)

東京新聞
2021年9月28日 21時58分
https://www.tokyo-np.co.jp/amp/article/133619