西村康稔経済再生担当相が酒類販売事業者に対し、酒類提供を続ける飲食店との取引停止を要請したことについて、酒類小売業の団体「全国小売酒販組合中央会」は12日、「乱暴な発言だ」として自民党の下村博文政調会長に党本部で抗議し、要請の見直しを求めた。

 同会の吉田精孝会長は下村氏に、酒類販売事業者が悪者扱いされているとの認識を伝えたうえで「業界内には大きな反発がある。政府にもぜひ伝えてほしい」と述べ、下村氏は「厳しい現状を深く認識して努力する」と応じたという。

 西村氏は9日、酒類提供を続ける飲食店に取引先の金融機関から働きかけてほしいとした自身の発言を撤回したが、酒類販売事業者に「当該飲食店と酒類の取引を停止するようお願いします」などとした8日の事務連絡は撤回していない。【遠藤修平】

毎日新聞
2021/7/12 18:55
https://mainichi.jp/articles/20210712/k00/00m/040/195000c