自民党の野田聖子幹事長代行は7日、「菅政権になってから、東京都議選も負けっていうことを認めれば全部負けている。知事選で(自民が)推薦出した方も負けている。参院補選も負けている」と語った。理由として「多様じゃなくなっている自民党に対しての不満」を挙げ、「バラエティーに富んだ党」と見せるため、秋の党総裁選は党員投票を含む形で行うべきだと訴えた。

 福岡市内での講演で語った。野田氏は自民が過去2番目に低い33議席にとどまった都議選に言及。小池百合子知事による「都民ファーストの会」への応援が伸び悩みの要因とする自民党内の意見を、「それは違う」と否定した。

 そのうえで、4月の衆参3選挙や、千葉や静岡の県知事選など、菅政権下で大型選挙の敗北が続いているとして「ずっと勝てなくなっている自民党がいる」と指摘。「『小池さんが出てきたから』とごまかすのではなく、きちっと(敗因を)精査して、何事が起きているか、何を取り戻さなきゃいけないかを考えている」と話した。

 さらに、秋に予定される党総裁選について、昨年の総裁選が党員投票を省く「簡易型」だったことを念頭に、「広く多くの人たちの信任を得た総理大臣」を選ぶため「一般党員による総裁選を必ずやらなくちゃならない」と主張。自身の総裁選への立候補については「常に準備している」と改めて意欲を示した。(野平悠一)

朝日新聞
2021年7月7日 18時43分
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