東京オリンピック・パラリンピック向けアプリの事業費削減に関し、平井卓也デジタル改革担当相が発注先のNECを「脅しておいたほうがいい」などと会議で発言していた問題で、平井氏は22日、この会議の音声データを報道機関に自ら公開した。

 平井氏は22日の閣議後記者会見で「一部報道で誤解を招く情報が含まれており、正確な内容をお伝えする観点から公開する」と説明した。閣僚が報道に反論するために担当省庁の会議の音声データを公開するのは異例だ。

 公開されたのは、4月7日にあった内閣官房IT総合戦略室の会議の音声。平井氏はIT室の幹部に対し「遠藤(信博NEC会長)のおっちゃんあたりを脅しておいたほうがいいよ」などと発言。6月11日の閣議後記者会見で「非常にラフな表現であり、不適当だった」と釈明していた。

 一方、平井氏が特定の企業の契約を推進するよう指示したとの週刊文春の報道に対しては、18日の閣議後会見で「具体的な企業名を挙げた事実はない」と反論していた。【後藤豪】

毎日新聞
2021/6/22 17:43
https://mainichi.jp/articles/20210622/k00/00m/010/146000c
https://www.youtube.com/watch?v=_MPScKQljUk