表現の不自由展、大阪でも 弁護士常駐し厳戒態勢:朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASP6J6K5MP6JPTIL016.html

武田肇2021年6月17日 6時00分

国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で展示が一時中止となった企画展「表現の不自由展・その後」の出展作品を展示する展覧会が7月16〜18日、大阪市中央区のエル・おおさか(大阪府立労働センター)で開かれる。実行委員会が6月15日にフェイスブックで明らかにした。

実行委は、大阪市在住の市民有志が中心になっている。氏名は公表していない。

19年8月に名古屋で開幕した表現の不自由展は、慰安婦を表現した「平和の少女像」や、昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品「遠近を抱えて」などに抗議が殺到し、3日で中止になった。約2カ月後の会期末に抽選で来場者を決める形で再開したが、市民有志は抽選に漏れて入場できなかったため、「自分たちの手で鑑賞する機会を」と大阪会場を準備したという。

今月下旬に東京都内で開かれる同様の展覧会は、中止を求める街宣活動などを背景に、会場変更に追い込まれる事態に。このため大阪では会場内での混乱を防ぐため整理券を配布し、弁護士が常駐する異例の態勢を敷く。国内外の作家14人のうち1人から出品を見合わせるとの連絡があった。