元総務省で経済学者の竹中平蔵氏(70)9日、自身のユーチューブを更新し、東京五輪を開催すべき理由を徹底解説した。

 竹中氏は先日放送された「そこまで言って委員会NP」で五輪反対の意見に対して「世論は間違ってる」と発言し波紋を広げていた。

 竹中氏は「私はオリンピック・パラリンピックを是非きちっと開催してほしい。万全の対策の講じながら開催してほしい。いや、すべきだと思っています」と改めて主張し、3つの理由を挙げた。

 1つ目の理由は日本の責任。「オリンピック・パラリンピックは国内イベントではないということです。世界のイベントなんです」と主張。「従って本来ならば日本の国内事情でこの世界的なイベントを止めるというのはあってはいけないことだと思います。国際的な責任を果たすために国内事情をしっかりとコントロールしながら実行に移す責任がある。それが実は日本が日本で開催されるオリンピック・パラリンピックの本質的な問題だという風に思うんです」。

 2つめの理由として、1つ目の理由に付随する形で過去の例を挙げた。過去にオリンピック・パラリンピックを止めたのは第一次世界大戦と第二次世界大戦の時で「つまり世界大戦の時はさすがにこれは世界が真っ二つに割れてるわけですから。これは国内事情ではなくて世界の事情でできないから止めているわけです」と説明した。

 さらに今回の状況に類似した1920年のアントワープオリンピックを取り上げ「1918年から数年間世界はスペイン風邪というパンデミックに襲われました。しかしこのパンデミックの中でベルギーのアントワープできちっとやられました。このスペイン風邪というパンデミックは、はっきり言って今の新型コロナウイルスの影響とは比べものにならないほど大きなものでした。それでもオリンピック・パラリンピックをやろうとやったわけです」と話した。続けて「他の欧米諸国に比べて影響がまだ少なくて済んでるわけですから、ここはやはしっかりとして実施すべきだと私は思います」。

 3つ目の理由がワクチン。「この数か月の間にコロナ問題に対する世界の認識は大幅に変わったということです。日本では依然として人流を抑えるためにどうこうという話をしていますけど私の認識ではイギリスやアメリカでは、もうそんな議論はしておりません」。

 今やるべきこととして「ワクチンを普及させること。そして国際的責任を果たすために日本は今このオリンピック・パラリンピックを万全の対策を講じながらきっちりとやり抜くこと。それが私は日本の責任であるし、これは日本にとっても、よいことだと思います」と持論を述べた。

東スポ
6/10(木) 0:11配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/38b7466e5e7bff59b5eab0e1008fdf671fbe64fc