7月末までに希望するすべての高齢者へのワクチン接種を完了させる、とする政府。その先頭に立つのが・・・

 「希望する高齢者に7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることが出来るよう、政府を挙げて取り組んで参ります」(菅首相 先月23日)

 先月23日の会見で「7月末を念頭に接種を終える」との目標を掲げた菅総理です。政府によると、全国の市区町村のうち実に85%に当たる1490の自治体が目標通り7月までに接種を終えられると回答しています。しかし・・・

 「要は7月一杯、菅さんが言う通り、7月一杯に終わらせてくれということですね」(群馬・太田市 清水聖義市長)

 こう話すのは群馬県太田市の清水聖義市長。電話をかけてきたのは総務省の交付税課長。自治体にとっては生命線となる「地方交付税」を担当する課のトップです。

 「コロナの交付金が少なかったんです、極端になぜか。それかなと思ったんです。ちょっと積み上げしてくれるかなと。早くしてくれという指示だと思うんですけど、とにかく7月一杯でワクチンやってくれと」(群馬・太田市 清水聖義市長)

 現在は8500人分のワクチンが届いているという太田市ですが、電話を受けた先月27日の時点では1箱も届いていませんでした。

 「ゼロなのに打てと言っても打てるはずがないですよね」(群馬・太田市 清水聖義市長)

 太田市の市民は・・・

 「ごり押しはあるけど、しょうがないっちゃしょうがない」(市民)
 「早くやりなさいと言わなきゃいけない立場もあるし」(市民)

 一方、市長に電話をかけた総務省の交付税課長は、取材に対しこう説明しています。

 「交付税課というのは一切関係ない。総務省で本部を立ち上げてやっていますから、一職員としてやったことです」(総務省の交付税課長)

 「やはり号令がある方が早くなりますよね。供給だけきちっとしてもらえれば我々はそれに応えていきたい」(群馬・太田市 清水聖義市長)

TBS NEWS
17日 16時42分
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4270517.html