死因がすぐに特定できない遺体の解剖を行う大阪府監察医事務所で、先月、新型コロナウイルスで死亡したケースが20人見つかり、それまでの1年間を上回ったことが分かりました。

大阪府監察医事務所は、大阪市内で見つかった遺体のうち、事件性がないと判断されたものの、死因がすぐに特定できないものについて、解剖などを行い死因を調べています。
監察医事務所によりますと、このうち、新型コロナに感染して死亡したと診断されたケースが先月、あわせて20人見つかり、前の月までの1年間の14人を上回ったということです。
多くは60代以上の高齢者でしたが、50代が4人、40代も1人いたということで、高血圧といった生活習慣病を抱えていた人が多かったということです。
発症から死亡までにかかったのは平均で6日間と短く、重症化が速いとされる変異ウイルス流行の影響があるとみられます。
大阪府監察医事務所の吉田謙一 監察医務監は、「本人や家族が医療機関にかかることなどを判断する余裕がないまま亡くなったケースもあり、注意が必要だ」と話しています。

NHKニュース
05月10日 15時49分
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210510/2000045352.html