日本学術会議の会員候補として推薦されながら、菅義偉首相に任命されなかった6人の研究者のうち、5人が学術会議の「連携会員」「特任連携会員」として活動に参加することになった。梶田隆章会長ら執行部は残る1人の加藤陽子・東京大教授(歴史学)にも特任連携会員への就任を打診したが、任命拒否問題が解決していないとして希望せず、見送られた。学術会議は引き続き菅首相に対し、6人を推薦通り会員に任命するよう求めている。

 会員の定員は210人で、第1部(人文・社会科学)、第2部(生命科学)、第3部(理学・工学)の各70人で構成。6人が所属予定だった第1部は任命拒否で約1割が欠員になった。学術会議は政策提言を取りまとめるなどの活動に支障をきたしているとして、再三にわたり任命を求めてきた。しかし菅首相側の「ゼロ回答」が続き解決の見通しが立たず、学術会議の本来の役割を果たすことを優先したとみられる。

 連携会員、特任連携会員は、…

毎日新聞
2021/4/6 18:24
https://mainichi.jp/articles/20210406/k00/00m/040/190000c