任期満了に伴う大分市議会議員選挙は21日投開票され、定数の44議席が決まった。自民党、共産党、無所属の現職計6人が落選した。立憲民主党は公認した3人全員が議席を獲得した。公明党は現有6議席を守った。日本維新の会は前回2017年に失った議席を奪還した。国民民主党は推薦した現職2人のうち1人が落選、社民党は公認・推薦の現職5人が全員当選した。
 今回は現行定数となった13年以降で最多の58人が出馬した。投票率は46・18%で前回(48・18%)を2・0ポイント下回り、過去最低を10回連続で更新した。
 当選者の内訳は現職37人、新人7人。女性は4人で改選前から2人増えた。トップは地元タレントで無所属新人の牧貴宏氏(48)だった。
 最大会派の自民は現職15人を公認して臨んだ。12人は確実に集票して議席を得たが、地盤の弱い若手らは得票を伸ばせなかった。
 県都で初の市議選に挑んだ立民は現職2人と新人1人が議席を得た。公明は強固な組織を生かして勢力を維持。共産は現職3人の議席確保に失敗した。
 維新は候補者で最年少となる32歳の新人が街頭演説などで支持を広げた。国民は推薦した中堅の現職が議席を失った。立民との合流で最後の大分市議選となる社民は公認・推薦した5人全員が安定した選挙戦を展開した。
 無所属は大手民間企業の労組出身者らで構成する新市民クラブが現職4人に加え、引退した現職の後継となる新人も当選した。市職労が推す社民クラブの3人も着実に集票した。
 無所属で初当選した新人は牧氏の他、会社役員の女性や自民党の地域支部長を務める男性ら。複数が自民党の会派に入る意向を示している。

大分合同新聞
2021/02/22 03:00
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