https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210219/pol2102190006-n1.html
 日本と米国、オーストラリア、インドによる事実上の中国包囲網「QUAD(クアッド)」の外相は18日夜、オンラインによる会合を開き、中国による東・南シナ海での軍事的覇権拡大の動きに強く反対する方針で一致した。新型コロナウイルス対策の連携なども語られた。

 会合には、茂木敏充外相と、アントニー・ブリンケン米国務長官、オーストラリアのマリーズ・ペイン外相、インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相が出席し、約1時間半行われた。

 日米豪印の外相会合は昨年10月に東京で開催して以来で、ジョー・バイデン米政権発足後は初めて。

 米国は、クアッドによる初の首脳会合開催も打診している。

 会合では、「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向け、東南アジア諸国連合(ASEAN)や、欧州各国と連携を深めると確認。中国の海洋進出を念頭に「航行の自由」や領土の保全を支援するほか、インフラ整備やテロ対策など幅広い分野で協力を推進する。

 茂木氏は、外国船舶への武器使用を認めた中国海警法に深刻な懸念を表明。ミャンマー情勢に関し、国軍にアウン・サン・スー・チー氏らの解放を強く求めていると説明し、北朝鮮情勢についても協議した。

 中国外務省の華春瑩報道官は18日の記者会見で、日米豪印の外相会合について、「何かの思惑があったり、特定の国に対するものでないことを希望する」と牽制(けんせい)した。
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