東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が「女性蔑視」と批判されている発言で4日に謝罪したことを、海外メディアは軒並み至急報などで報じた。フランスの欧州問題担当相を務めた欧州連合(EU)のナタリー・ロワゾー欧州議会議員はツイッターで、女性が多いと理事会が長引くと語った森氏に対し、「あなたには(仏語で)2語で十分。お黙りなさい」と反撃した。

 ロイター通信は、森氏が4日の取材で「不適切だった」などと釈明した様子を詳報。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は「人の感情を害するような発言が多い元首相」が、「性差別発言で謝罪したが、辞任は否定した」と伝えた。
 AFP通信は森氏の謝罪を報じる中で、世界経済フォーラム(WEF)の2020年の男女平等指数で、日本が153カ国中121位であることを紹介した。
 英BBC放送(電子版)は、森氏が「ソーシャルメディアで怒りを買っていた」と指摘。ツイッターで「#森喜朗氏の退任を求めます」とハッシュタグ(検索用の目印)を付けた投稿が相次いだ現象も取り上げた。
 韓国の聯合ニュースも森氏の発言と共に、謝罪したことを報じた。「辞任を要求する声が国内外で出ている」として、新型コロナウイルス禍で正常な開催が危ぶまれている東京五輪・パラリンピックへの「悪材料が増えた」と伝えた。

時事通信
2021年02月05日07時06分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020401223&;g=pol