緊急事態宣言下の「銀座クラブ通い」が発覚した公明党の遠山清彦幹事長代理(51)に、新たな問題が浮上した。遠山氏の資金管理団体が2019年、福岡市内のキャバクラなどに「飲食代」で計約11万円を支出していたことが29日、政治資金収支報告書で判明。党は、遠山氏の役職辞任を発表した。遠山氏と同様にクラブはしごが指摘された自民党の松本純国対委員長代理(70)もこの日、役職辞任に追い込まれた。与党議員の身勝手な行動は、菅政権を追い詰めている。

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「公明党のホープ」ともいわれる遠山氏に、新たな問題が発覚した。政治資金収支報告書によると、2019年に福岡市内のキャバクラなどに「飲食代」として計約11万円を支出。支出は5件で、うち4件は公設秘書が福岡市のキャバクラに行った際の飲食費、1件は遠山氏が宮崎県延岡市のスナックで企業関係者と懇談した際のものという

福岡随一の繁華街・中州の店も含まれ、ホームページで「高級キャバクラ」とうたわれた店もあった。

遠山氏は支出を認めた上で「社会通念上、国民の理解は得られない。国民の皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と謝罪。支出分は資金管理団体に返還し、政治資金収支報告書を訂正。執行部に役職辞任を申し入れ、受理された。議員辞職は否定した。

遠山氏は、緊急事態宣言再発令中の22日深夜に東京・銀座のクラブを訪れた問題も抱える。問題表面化当日の釈明で、クラブで飲酒せず、行く場所も事前に知らなかったと言い訳したが、これにも批判が強い。

遠山氏は次期衆院選に向けて、比例代表から、菅義偉首相と同じ神奈川県の神奈川6区に鞍替えしたが、永田町では選挙への影響も懸念されている。クラブ問題では山口那津男代表が謝罪。遠山氏も自身のSNSに「謝罪動画」をアップしてたが、国会関係者は「代表に謝罪までさせて、新たにキャバクラへの政治資金支出。今後風当たりは強まるだろう」と話した。

日刊スポーツ
2021年1月29日18時46分
https://www.nikkansports.com/general/news/202101290000714.html