加藤勝信官房長官は29日の記者会見で、日本学術会議が会員への任命を拒否された6人の任命を菅義偉首相に求める声明を出したことに対し、「任命権者として最終判断をしたものであり、一連の手続きは終了している」と述べた。再任命はできないとの認識を示したものだ。

 首相は昨年10月、学術会議側から6人の速やかな任命と、除外の理由の説明を求める要望書を受けたが、政府として返答しない状態が続いている。今後の対応について、加藤氏は「引き続き、井上信治・科学技術相と学術会議の間でいろいろコミュニケーションが図られていくと期待をしている」などと語った。

 一方、井上氏は、この日の会見で、声明への対応を問われると、「会員の任命については首相の権能。お答えは控えさせていただきたい」と述べるにとどめた。

朝日新聞
2021年1月29日 13時13分
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