日本学術会議から新会員候補に推薦されながら菅義偉首相に任命を拒否された岡田正則早大教授(行政法)は19日、首相による任命拒否について「学術会議の独立性を否定し、政治に従属させようとしている点で日本学術会議法の趣旨に反している」と批判した。国会内での野党合同ヒアリングで語った。

日本学術会議法は、会議の推薦に基づき首相が会員を任命すると規定。政府は1983年、法律に基づく首相の任命は「形式的」と国会で答弁していた。

岡田氏は、ヒアリングに同席した政府関係者に対し、83年の国会答弁が現在も政府内で維持されているのかを「逆質問」。内閣府の担当者は「現時点でお答えするのは困難だ」と述べるにとどめた。

出席議員から、梶田隆章会長が16日に首相と会った際に提出した、岡田氏らの任命を拒否した理由の説明などを求める要望書に政府として回答するつもりはあるのかと聞かれたが、同担当者は「対応は検討中だ」とだけ語った。(共同)

日刊スポーツ
2020年10月19日19時10分
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