公職選挙法違反の罪に問われている河井案里議員の裁判で、案里議員の公設第1秘書が河井克行元法務大臣から預かった封筒を江田島市議会議員に渡したことを認め、「現金が入っていると思った」と証言しました。

参議院議員の河井案里被告(47)は、夫で元法務大臣の克行被告(57)とともに、去年の参議院選挙をめぐって公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。

東京地方裁判所で開かれた7日の裁判には案里議員の公設第1秘書が証人として再び呼ばれ、去年6月、江田島市で行われたカラオケ大会の会場で、江田島市議会の胡子雅信議員に封筒を渡したことを認めました。

封筒について秘書は「『河井からです』と言って渡した。河井元大臣から『胡子議員に渡しておいて』と言われて預かったもので、中身は見ていないが、現金が入っていると思った」と述べました。

5日の裁判で胡子議員は現金10万円を受け取ったことを認めています。

検察から「『河井からです』とは誰のことを指すのか」と問われると、秘書は「票の取りまとめを依頼する趣旨と思っていたので、案里議員と河井元大臣の両方からという意味だった」と述べました。

案里議員の弁護士は7日の裁判が終わった後、裁判所に保釈を請求しました。

案里議員の保釈請求はこれで4回目です。

7日の裁判で案里議員の現金の受け渡しに直接関わる証人尋問は終わったため、弁護士は、証拠隠滅のおそれがなくなったとして、改めて保釈を求めたとみられます。

NHKニュース
2020年10月7日 16時52分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201007/k10012652191000.html