https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200929/dom2009290002-n1.html
 歴代最長となる7年8カ月で退陣した安倍晋三前首相は、運の悪い幕切れとなってしまったね。順調に進んでいたのに新型コロナウイルス禍の対応に追われるうちに健康不安に見舞われて、念願だった憲法改正への道筋をつけられないまま退陣となった。無念だったろうと思うよ。

 ただ数多くの結果を残した宰相であることは間違いない。とくに外交では歴代の首相の中で最高クラスだと評価をしていいと思う。彼ほど積極的に各国の首脳と会談してきた人はいないからね。

 さらに経済を回復させて株価は上がったし、失業率も改善させた。平和安保法制も成立させた。新天皇陛下の即位と新元号施行に立ち会ったことも大きい。

 首相の進退で困るのは、ずるずると続けるうちに人気がどんどんと落ちてしまって、周囲から「頼むから辞めてくれ」といわれてしまうことだ。ところが安倍さんの場合は選挙にも勝ち続けてきたし、辞任を表明してからも支持率が上がっている。それだけ国民から慕われているということだ。

 歴代首相の中で日本人に一番人気のあるのは田中角栄さんなのだそうだ。日本列島改造論を打ち出したけど、オイルショックに加えて自身の金脈問題も浮上して、まだまだ力を発揮できるというときに退陣した。


(略)