カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件に絡み、贈賄側に偽証の報酬として数百万円などの提供を持ち掛けたとして、東京地検特捜部は28日、組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の疑いで経営コンサルタント会社代表の松浦大助容疑者(51)を逮捕した。同法違反容疑で再逮捕された衆院議員秋元司容疑者(48=収賄罪で起訴)の知人で、特捜部が逮捕状を取って行方を追っていた。

秋元議員は今年2月の保釈後、松浦容疑者と電話やLINE(ライン)でやりとりしており、特捜部は2人で計画を話し合っていたとみて、裏付けを進める。

逮捕容疑は今年6〜7月、会社役員宮武和寛被告(49=同法違反罪で起訴)と共謀し、那覇市内で中国企業「500ドットコム」元顧問仲里勝憲被告(48=贈賄罪などで公判中)に対し、虚偽証言の見返りに報酬提供を申し込んだ疑い。

関係者によると、宮武被告は特捜部の取り調べに、松浦容疑者が現金を用意したと供述。今月26日に東京地裁で開かれたIR汚職事件の初公判では、仲里被告が検察官の質問に「弁護士費用を持つとか、一生面倒を見ると言われ、袋の中に500万円ぐらい入っていた」と明かした。

地裁は28日、秋元議員の勾留を9月9日まで延長する決定をした。また、「500」社の別の元顧問に対する証人買収に関与したとして、同法違反罪で起訴された会社役員佐藤文彦被告(50)と、宮武被告の保釈請求を却下する決定もした。(共同)

日刊スポーツ
2020年8月28日18時1分
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