連合は12日の幹部会議で、傘下の組織内議員に対し、立憲民主党と国民民主党の一部でつくる新党への参加を求める方針を決めた。国民の衆院議員や野党共同会派の無所属議員の多くは参画に前向き。連合の決定は、合流に慎重だった組織内議員の判断に影響しそうで、新党は衆参合わせて150人規模に達する可能性が出てきた。

 連合の神津里季生会長は会議終了後、記者団に「一枚岩の対応が極めて重要だ。組織内議員との意思疎通を含め、徹底を図っていくことを申し合わせた」と述べた。

 この後、神津氏は立憲の枝野幸男、国民の玉木雄一郎両代表と順に会談。枝野氏は新党結成への協力を要請し、玉木氏は国民を分党する判断に至ったことについて理解を求めた。

 無所属の岡田克也元外相のグループは12日、衆院議員会館で対応を協議し、全員で参加する方向性を確認した。早期合流を求めてきた野田佳彦前首相のグループは19日に会合を開く。

 国民の所属議員は62人(衆院40、参院22)。同党の原口一博国対委員長ら数人はツイッターなどで新党参加を表明。労組出身議員は「母体の判断だ」と話す。党内の推進派は10人強が合流に反対、15人前後が態度未定とみている。少なくとも約6割が新党に参加するとの見立てだ。

 立憲は89人(衆院56、参院33)で、野田、岡田両氏の各グループは計20人程度。想定される国民の合流組と合わせれば単純計算で150人規模の野党第1党になり得る。

 一方、国民の山尾志桜里衆院議員は新党への不参加を表明した。玉木氏は周辺に、国民を解散して新たにつくる新党について「(政党要件を満たす)5人いればいい」と語る。国民は19日に両院議員総会を開催し、分党への手続きを進める。

時事通信
2020年08月13日07時04分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020081201048&;g=pol