安倍政権が繰り出す『GO TO』キャンペーンの目玉である「Go To トラベル」が評判悪すぎて鼻水が出るわけですが、
政府の真意も理解はできます。
このままいくと、地方経済がガチで倒れるだけでなく、コロナ対策予算として積み上げた企業向けの「新型コロナ感染症特別貸付」などの
各種無利子無担保枠の拡大で地方で頑張る企業への貸付が軒並み焦げ付く危険性すらでてきておるのです。

コロナ騒動がいつ終息するのか、経済再開までもたせられるのかという「読み」が外れた、実際にはもっと深刻な事態だったけど、
できることを全部やろうとした結果、総力戦が玉砕になりかねないことになります。ここまでは、政府は別に悪くないんですよね。

でもねえ、もう財源がないんだよ。
もっと国債出せばいいじゃん、んで日銀に買わせればいいじゃんと気軽に言う人は多いのですが、
そんなことをしたら死ななくてもいい人が死に、将来の世代に借金だけ残すことになるので現役世代で回せるところまで頑張って回し、
死んでも仕方がない人は死んでください的な議論が勃発してトロッコ問題に発展することになります。

このままいくと
観光業を中心に、まず地方経済が大きく低迷する。産業を担ってきた民間への貸し付けが破綻急増と共に焦げ付き、
不良債権となって地方金融機関の経営を直撃する。地域金融の再編を待ったなしで進めるにあたり、地方経済はオケラになり、
受け皿金融機関を作る際に兆円規模の公的資金注入を余儀なくされる。福島や北海道、熊本と違い、
全国的に発生する地方経済衰退のため短期の復興をさせるための予算確保がむつかしい。

「Go To トラベル」なら
 8月上旬からの事業開始で、地方観光業の見た目の売上がほんのり回復するため、10月からの破綻ラッシュは回避できる予感がする。
ただし、1.7兆円規模でしかないため、我が国の巨大な観光業市場全体を支えられる期間は短く、一時的なカンフル剤に留まる。
もって2週間から1か月程度の延命であるが、その間にコロナが終息の方向に向かうことを国民みんなで祈る、
しかし、「Go To トラベル」のお陰で無症状のウイルス感染者が地方都市にたくさん訪問して日本中でコロナ祭りになる恐れもある。

どっち転んでも大惨事なので、みんな操縦は安倍晋三さんにお任せして、
何か安倍ちゃん周辺がやらかすたびに文句だけ言っていればいいという楽なポジションを取りたいというのも事実なんですよね。
その点では、安倍官邸はお友達だと揶揄されても責任をしっかり背負って政策実現しているあたりは頭が下がる一方、
もう少しやるべきことを精査したほうが良かったんじゃないのとも思います。

https://snjpn.net/wp-content/uploads/2019/09/torokko09.jpg
一部引用
https://blogos.com/article/471474/
トロッコ問題とは
「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」という形で功利主義と義務論の対立を扱った倫理学上の問題・課題。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%B3%E5%95%8F%E9%A1%8C