沖縄県内の米軍基地で新型コロナウイルスの感染が広がっている問題で、県は15日、米海兵隊キャンプ・ハンセン(金武町など)で新たに36人が感染したと発表した。7日からの米軍関係の感染者数は計132人となった。

 また、少なくとも22人が感染が確認される直前、基地外の商業施設やビーチに立ち寄っていたことが、米軍から県への情報提供で明らかになった。県によると、米軍から14日に20人分、15日に数人分の行動履歴がメールで届いた。県はこうした情報をもとに調査し、接触した可能性のある住民にPCR検査を実施する方針。

 この日は、玉城デニー知事が米側に求めていた県と米軍の実務者による情報共有のための初協議が、米海兵隊キャンプ瑞慶覧(北中城村など)で開かれた。米軍は感染者は軽症か無症状で、死者はいないと説明したという。

 県によると、協議は15日午前に米側から連絡があり、急きょ開催した。両者の保健当局、海兵隊の渉外を担う政務外交部と県基地対策課から計十数人が出席し、約1時間半、医療態勢などの情報を交換。県は、過去分も含めた検査件数と療養状況などの情報提供を求めた。米側は検査件数の提供は同意したが「行動履歴は整理に時間がかかるので理解してほしい。軍の運用上、出せない情報もある」と説明したという。

朝日新聞
2020年7月15日21時18分
https://www.asahi.com/articles/ASN7H72H0N7HTIPE026.html