■公式ツイッターの反論問題、首相は指示否定[13:50]

 「そもそも私はほとんどテレビを見ている時間はございませんから」

 新型コロナウイルス感染症に対応する特別措置法改正をめぐり、内閣官房の公式ツイッターがテレビ朝日の番組への反論を投稿した問題。安倍晋三首相は参院予算委員会で、国民民主党の伊藤孝恵氏から「官邸の指示ではないということか」と問われ、こう答えた。

 番組は「羽鳥慎一モーニングショー」。特措法改正をめぐり「総理主導で進んでいるとアピールしたい」などとする出演者のコメントを紹介したのに対し、内閣官房国際感染症対策調整室の公式ツイッターが「法律改正をする理由はそうではありません。あらゆる事態に備えて打てる手は全て打つという考えで法律改正をしようとしています」と否定していた。

 伊藤氏は質問で、内閣官房のツイートに加えて「厚生労働省のツイッターは特定の番組を名指しして不正確な反論をした」とも指摘。「官庁のアカウントでも誤情報が発信されるんだとしたら、国民は一体何を信じればいいんでしょうか」と批判した。

 こうした指摘に対し、首相は「(報道機関に)事実関係を間違って伝えられることによって、不安を呼び起こすこともありうる。政府はしっかりと正しい情報を発信していくのは当然の役割ではないか」と強調。伊藤氏から「官邸の指示ではなく、各省庁が自主的にやっているということか」と繰り返し問われ、首相は「(内閣)広報室と各省庁で行っていると認識している」などと答弁した。

 首相は答弁の中で、自身はテレビを見る時間がほとんどないとも説明。「(菅義偉)官房長官もそうなんだろうと思う」として、官邸首脳としてツイートを指示していないとの立場を示した。

朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASN386QMTN36UTFK036.html