不安定な値動きが続いている東京株式市場は、9日も取り引き開始直後から売り注文が膨らみ、日経平均株価は、大きく値下がりして節目の2万円を下回りました。日経平均株価が2万円を下回るのは去年1月以来、およそ1年2か月ぶりです。

9日の東京株式市場は、先週末・6日の欧米の株式市場で株価が軒並み大幅に下落したため、取り引き開始直後から売り注文が加速しています。

株価が急落したのは、新型コロナウイルスの感染者が世界全体で10万人を超え感染の拡大がおさまらず、世界経済への打撃が深刻になるという見方が強まったためです。

加えて、外国為替市場では、ドルを売る動きが強まって3年4か月ぶりに一時、1ドル=103円台まで円高ドル安が進み、輸出関連企業の業績が落ち込むのではないかという警戒感が売り注文に拍車をかけています。

市場関係者は、「各国の中央銀行も相次いで利下げに踏み切っているが、景気の下支えにどの程度つながるのか不透明で株安の連鎖が断ち切れない状態が続いている」と話しています。

NHKニュース
2020年3月9日 9時13分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200309/amp/k10012320591000.html