安倍晋三首相は参院予算委員会で、政府が新型コロナウイルス感染症の対応に追われる中、自身がたびたび夜に会食をしていることを野党側に問題視され、「少人数の会合をやめた方がいいと我々は言っていない」と反論した。

 立憲民主党の蓮舫参院幹事長が「総理は国会議員や財界の方々と夜の会食を続けている。それは適切か」と迫ると、首相は「大人数の立食ではない。当然、さまざまな方からいろんな話を総理大臣として伺う必要がある」と説明した。

 蓮舫氏はさらに「意見交換するなら、夜の会食ではなく、ちゃんと時間を設けて専門家の話を聞けばいい。国会議員との宴会の時間があるなら、現場に視察に行くとか、関係者に話を聞きに行くとかすればよかった」と批判を強めた。

 一方、首相が国民に大規模イベントの開催自粛を呼びかけた2月26日に秋葉賢也首相補佐官が政治資金パーティーを開いた問題をめぐり、首相は同月28日に秋葉氏に直接注意したことを明らかにした。蓮舫氏が秋葉氏の罷免(ひめん)を要求したが、首相は「今回のことを反省しながら、この問題についても拡大防止に向けて補佐官として全力を尽くすことを期待している」と応じなかった。

朝日新聞
2020年3月2日
https://www.asahi.com/articles/ASN2Y0G59N2XUTFK03J.html