「桜を見る会」の招待客に関する文書はやっぱり残っているのではないのか――。日刊ゲンダイ本紙の内閣府に対する「行政文書開示請求」で、あらためて疑惑が浮上した。

「桜」問題が注目を集めたのは、11月8日金曜日の参院予算委。日本共産党の田村智子議員が質問に立ち、招待客の中に安倍首相の後援会関係者が不自然に多い理由などについて迫った時からだった。

 そこで日刊ゲンダイ本紙は、翌週11日の月曜日に内閣府に「行政文書開示請求書」を提出。求めたのは〈桜を見る会に関する文書 2018年度分(内閣府からの推薦依頼、依頼に対する回答 内閣府からの照会事項、照会に対する回答〉だ。

 というのも、今では「桜を見る会」の招待客名簿をめぐり、政府側は資料などの存在を廃棄したとして全否定しているのだが、日刊ゲンダイ本紙が開示請求した時点で、内閣府大臣官房人事課の保存期間表を確認すると、〈園遊会、桜を見る会等に関する文書〉として当該文書の保存期間が〈10年〉とあったからだ。

 提出から1カ月余りが経ち、13日付で内閣府から開示請求に対する通知が届いたのだが、内容は〈対象文書の精査等に時間を要すること及び担当部局における行政事務の繁忙により、開示請求があった日から30日以内に開示決定等を行うことが事務処理上困難であるため〉として、2020年1月10日まで期限を延長するというもの。

 つまり、忙しくて今は対応できないというワケなのだが、文書が存在していないのであれば〈当該文書は不存在〉と記されるはず。開示の可否を判断しようにも「ない」からだ。実際、これまでの開示請求に対する回答でもみられたのだが、今回は「延長」というから微妙だ。「等」という表現が気になるが、何らかの関連文書が残っている可能性はあるようだ。

日刊ゲンダイ
19/12/18 14:50
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