さすがに「これじゃ、イジメだよ」の声が上がっている。自民党の石破茂元幹事長に対する安倍自民党の仕打ちが露骨になっているからだ。


「イジメ」の声が上がったのは、石破氏が11日夜、都内のホテルで開いたパーティー。1500人が集まる盛況ぶりだった。出席人数は例年通りだったという。安倍首相に嫌われ、干されてはいるが、いまだに一定の人気があるらしい。

 ところが、パーティーに駆けつけた党三役はゼロ。現職大臣も、顔を出したのは北村地方創生担当相だけだった。その北村氏も遅れて来たうえ、挨拶もせず、すぐに帰ってしまった。過去2回、総裁選で石破氏を支持していた小泉進次郎環境相も最後まで顔を見せなかった。

「石破さんは、曲がりなりにも派閥の領袖です。幹事長も経験している。派閥領袖がパーティーを開けば、党三役や大臣が駆けつけるのが普通です。さすがに、安倍首相が『行くな』と圧力をかけたわけではないでしょうが、皆、安倍首相に睨まれるのが怖くて出席を見送ったのでしょう。狭量な安倍首相は、自分に逆らった相手は絶対に許しませんからね。もともと自民党は、寛容で懐の深い政党だったのに、安倍政権後、党の空気は一変しています」(政界関係者)

 政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。

「こうなったら石破さんは、トコトン“反安倍”の姿勢を貫くべきです。いまさら安倍首相にスリ寄っても、総理総裁になれる可能性はありませんからね。“ポスト安倍”で石破さんに勝機があるとしたら、世論の支持だけです。いまでも『次の首相にふさわしいのは誰か』は、進次郎大臣に次いで石破さんが2位です。もっと強く“反安倍”を打ち出した方が総理就任の可能性があります」

 自民党内の“安倍忖度”はドンドン強まっている。

日刊ゲンダイ
19/11/13 14:50
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