https://snjpn.net/archives/160234
「日本の歴史と日本精神を学ぶべき」―旭日旗は自衛艦旗であり、主権国家日本の象徴であり、戦犯旗ではない―

▼記事によると…

会長・政治評論家 屋山太郎

・たまたま9月20日のBS−TBSで「旭日旗の持ち込み問題・東京五輪でどうなるか」の番組が放映された。この中のパトリック・ハーラン(パックン)発言は許せない。ハーバード大学卒のお笑い芸人として売り出しているから、パックンの思想や考え方には注意を払わなかったが、日本のことを全く理解していないことに驚いた。

パックンの認識は「日本はホロコーストをやったドイツと同等。したがって相手が嫌がっている旭日旗の持ち込みを禁止すべきだ」「そう我慢するのが日本人のおもてなしの心でしょう」

日本とナチスを比べるのは米国人の通弊だが、日本兵は相手が民間人と分かってわざと殺すことはしない。真珠湾攻撃がうまくいったという「戦勝記事」を覚えているがそのトップ記事の下に「民間人68人が巻き添えになった」という記事が添えられていた。これが武士道の精神というものだ。

戦争が深まるにつれて、市民をも戦争に巻き込むようになったが、アメリカ人のように原爆で広島市民を20万人、長崎で10万人というような殺戮はしなかった。

パトリックは日本とナチスを同一視しているようだが、ナチスは市井に暮らす女性や子供まで600万人も殺したのである。日本は硫黄島の玉砕攻撃で多くのアメリカ兵を戦死させたが、日本軍はそれ以上の戦死者を出している。日本人は名誉のためにも死ぬ。

その名誉の象徴である徽章を「おもてなしの心」で遠慮しろとは暴論だ。客船が難破して、いち早く船長が逃げ出す国とはお国柄が違う。日本人には譲れるものは何でも譲る潔さを持つ。しかし精神の問題は譲れない。

メインキャスターの松原耕二氏とコメンテイターの堤伸輔氏がパックン案にうなずいていたのは最低だ。キャスターは日本の歴史と精神を深く知れ。

(令和元年9月25日付静岡新聞『論壇』より転載)
http://www.jfss.gr.jp/home/index/article/id/1015

(略)