「津田大介は『表現の自由』の意味を完全に履き違えている。会見では、展示により精神的に傷ついた人に対しては、なんら謝罪も労りの言葉もなかった。反省すべきことを反省していない。『文化』が潰されるとも語ったかが、そもそもあれは『文化』ではない。反日活動の道具に過ぎない。」(竹田恒泰)

 これは「表現の不自由展」で「平和の少女像」の展示が中止になったことを受けた、8月4日の竹田氏のTwitter。長かったけど全文載せた。切り取りだなんだといわれると面倒くさいので。

《その1》竹田氏は津田氏(展覧会の芸術監督)が「表現の自由」について意味を履き違えているという。しかし「表現の自由」は検閲からの自由でもある。河村名古屋市長や他たくさんの政治家が少女像展示の中止を求めたり、菅官房長官が補助金交付差し止めを示唆するコメントを出したり、行政の人間が政治的圧力をかけるのは検閲行為といわれても仕方ない。

《その2》竹田氏は津田氏が会見で、展示により精神的に傷ついた人に対して謝罪がなかった、反省していないという。少女像展示により傷ついた人がいるというが、少女像は戦場に慰安婦として連れていかれ傷ついた少女たちがモチーフ。なにをいわんがな。

 竹田氏は慰安婦について捏造だとする歴史修正主義者であるが、2015年の日韓合意でこの国は、「慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している」と表明した。つまり、慰安婦がいたことを認めた。

《その3》竹田氏は文化について語っているが、文化とは、人間の知的洗練や精神的進歩とその成果(ブリタニカ百科事典より)とある。歴史修正主義者はそれとは真反対の、文化とはもっともかけ離れた存在ともいえる。

《その4》反日活動の道具? 竹田氏こそネトウヨ支持者向けの活動、ご苦労様です。

日刊ゲンダイ
19/08/09 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260041/