「この写真にはゴミの層が写っていませんね? ゴミがあるかどうか、言ってください」

 野党国会議員が質問すると、国土交通省側はこう答えた。

「写真だけでは判断できません」

「いや『判断』ではなく、この写真にゴミが写っているかどうか、それだけを聞いているんです」

 重ねて訊く野党議員に対する財務省側の答え。

「私どもには、写真を見て判断する知見はありません」……。

 東京・永田町の衆議院本館2階の第16控室で7月2日に開かれた「森友問題野党合同ヒアリング」。国側は6月19、26日にもこの写真をめぐる野党側の追及をはぐらかしてきた。しかし、、野党側が提示した写真は、「知見」などなくても一定の「視力」さえあれば、誰もが容易に「ゴミがあるかどうか」を判別できる「決定的な1枚」である。これを認めてしまうと、麻生太郎財務大臣と石井啓一国土交通大臣のこれまでの答弁がすべて崩れる。安倍内閣の責任問題に発展するだろう。 

 問題発覚から2年半近くになる「森友学園事件」だが、虚偽、隠蔽、公文書改竄といった民主主義の根幹を否定する不正を続けながら疑惑の解明を拒んできた安倍政権に対し、野党側は国会閉会中も追及を続け、合同ヒアリングもこの日で46回目となった。

 野党議員が指摘した「写真」とは、大阪・豊中市の国有地を大幅値引きする根拠となった「試掘穴」の写真、そのデジタルデータを川内博史衆議院議員(立憲民主党)の依頼で専門家が濃淡を調整し解析した写真プリントだ。

 2017年に国土交通省が国会に提出したこの「試掘穴の解析写真」がなぜ「決定的な1枚」になるのかを、同日のヒアリングのポイント部分に絞って見ていく。

【「知見も判断能力なし」】

 財務省の説明では、鑑定価格9億5600万円の国有地を8割超もの大幅値引きとなる1億3400万円で森友学園に売却した理由は「地下3・8メートル以深から見つかった新たな埋設ゴミ」があったからで、その証拠として国土交通省大阪航空局は前述の「試掘穴」の写真資料を出してきた。

 同日のヒアリングに出席した前述の川内議員と、森ゆうこ参議院議員(国民民主党)は国側にこう確認した。 

「3・8メートルより深いところのゴミを示す根拠、客観的なデータはこの写真だけですね?」

 国交省航空局の石山英顕空港業務課長が「そうです」と認めると、2人は畳み掛けた。

「そのプリントでは中が暗くてよく見えないので、デジタルデータを解析したが、見てのとおり、ゴミの層など写っていないでしょ?会計検査院の報告書(17年11月22日)でも、その深さのゴミは〈確認できず〉としている」

 すると、石山課長は「職員が実際に現場で見て確認したので間違いない。当時検証可能なあらゆる材料で総合的に判断した」などと説明した。

 これに対し、小川敏夫参議院議員(立憲民主党)は「この解析写真を見れば地下3・8メートルまでゴミがないことは明らかだ。実際にゴミを見たというなら、どういうゴミで、どんな処理が必要だったのか説明を」と迫った。

 森議員に「あなた方も責任がある。3メートルより下にゴミがありますか?」と振られた財務省側は、理財局の嶋田俊之国有財産企画課長が冒頭の「知見がない」発言に続き「われわれには(埋設ゴミについて)判断する能力がない。最終的に価格算定をした責任はあるが、細かな点の知見がない」と釈明。

 すると、森議員はすかさず「それは無責任。(公有地の適正価格での処分を義務付けた)財政法9条を守っていることにならない」とピシャリ。

 国側は次回までに、一体どんなゴミが出て、そのゴミにはどんな処理が必要だったのかを回答するよう求められた。

 さて、解析写真には写っていないゴミの中身を、国交省と財務省はどう説明するのか。

(片岡伸行・記者、2019年7月12日号)

週刊金曜日
7/25(木) 10:34配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190725-00010000-kinyobi-soci

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