7月21日に投開票を迎える参議院選挙で、FNNはこの連休、激戦の選挙区を中心に電話調査を行い、取材も加味して、選挙戦後半の情勢を探った。

東北地方の一部では自民党が苦戦しているものの、全体としては、与党で改選議席の半数を上回る勢いを維持している。

今回は1人区、そして複数区の激戦となっている選挙区で、およそ2万人の有権者に対し、7月14日・15日両日に、電話による調査(RDD)を行った。

自民党は、選挙の勝敗を左右する32の1人区のうち、東北地方で苦戦が続いている。

福島では安定した戦いを続けているが、青森と秋田と宮城は接戦で、岩手と山形では野党がやや優勢。

ただ複数区は、おおむね堅調で、東京や千葉で2議席を確保する情勢を維持し、北海道と広島でも、2人当選する可能性がある。

公明党は、東京では安定した戦いだが、愛知や大阪・兵庫では、当落線上の戦いが続いている。

立憲民主党は、千葉や神奈川で議席獲得を見込むほか、東京でも2議席をうかがい、ほかの1人区も含め、好調を維持している。

国民民主党は、長野や愛知で議席を確保する見通しだが、静岡では競り合う展開。

共産党は、東京での議席獲得が見込まれ、神奈川や京都でも議席の獲得が視野に入った。

日本維新の会は、大阪で2議席を取る勢いを維持していて、東京や神奈川でも議席をうかがっている。

社民党は引き続き、比例で議席を確保できるかが焦点となっている。

諸派のれいわ新選組は、議席獲得の可能性がある。

全体としては、自民・公明の与党で、改選過半数の63議席を上回る勢いを維持している。

憲法改正の発議に必要な3分の2の議席には、85議席を獲得する必要があるが、改憲に前向きな日本維新の会などを加えても、現状では届かない見通し。

ただ、今後情勢が変わる可能性もあり、各党とも21日の投開票日に向けて、重点区の絞り込みなどを行って、議席の上積みを図ることにしている。

FNN
2019年7月16日 火曜 午後1:03
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