【モスクワ共同】安倍政権が進める日ロ平和条約交渉で、ロシア側が日米同盟による脅威などを理由に、1956年の日ソ共同宣言に明記された歯舞群島と色丹島の2島引き渡しの協議入りも拒否していたことが14日分かった。複数の日ロ関係筋が明らかにした。プーチン政権内で領土問題の譲歩による支持率低下の懸念が高まったためという。

 日本側はロシア側に配慮し、北方四島は「日本固有の領土」との従来の主張を封印して2島返還での決着を図ったが、こうした安倍晋三首相の戦略の行き詰まりが明確になった。ロシア主導の交渉が続けば、さらに譲歩を迫られる恐れがある。
 
共同通信
2019/7/14 21:03 (JST)
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