■【秋田】(改選数1)

▲▲中泉 松司40自現

△△寺田 静 44無新

 元県議で自民現職の中泉に、立憲民主の寺田学衆院議員(比例東北ブロック)のヨメが野党統一候補として挑む事実上の一騎打ち。寺田はダンナなどの秘書を10年間務めた経験があるものの、政治手腕は未知数だ。

 当初は2期目を狙う中泉有利とみられていたが、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を巡る防衛省のお手盛り調査がバレ、潮目が変わった。

「前回2016年の参院選で、東北6県のうち与党候補が勝ったのは秋田だけ。しかし、今回は、野党が候補を一本化した上、イージス問題を巡る防衛省の対応への批判が高まったことで、風向きが変わってきた。中泉さん圧勝の雰囲気は消えましたね」(地元記者)

■中泉“圧勝”が霧消

 危機感を強める自民は、今月15日に岸田政調会長が秋田入り。翌16日に秋田出身の菅官房長官が中泉の決起集会で支援を訴えた。17日には岩屋防衛相が秋田県知事と秋田市長に防衛省の不手際をお詫び。イージス問題の火消しに躍起だ。


 現地を取材したジャーナリストの横田一氏がこう言う。

「最大の争点はイージス配備ですが、安倍政権は秋田市の陸上自衛隊新屋演習場に配備する前提を崩していません。県民がその強硬姿勢に納得するかどうか。『老後資金2000万円不足問題』や農産品を巡る日米通商協議も関心事となりそうです。寺田家は祖父が県議、父が知事を務めた政治家一家。知名度があるので、自民にとって脅威でしょう。大票田である県北の票がどちらに流れるか。そのあたりが勝負の分かれ目だと思います」

 東北6県で自民全敗もあるか。

○当選圏内、△拮抗でやや優勢、▲拮抗でやや劣勢。上段は政治評論家・野上忠興氏、下段は政治ジャーナリスト・泉宏氏の予想。

日刊ゲンダイ
19/06/28 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/257054/