北方領土を戦争で奪還する趣旨の発言などをした丸山穂高衆院議員(35)=大阪19区=が25日、約1カ月ぶりに国会に姿を現し、内閣不信任案を否決した同日の衆院本会議に出席した。衆院では6日に丸山氏への糾弾決議を全会一致で可決しているが、丸山氏は本会議後、記者団に「ぶれずにしっかり仕事をしていくことで任期を全うしたい」と述べ、辞職しない考えを改めて強調した。

 丸山氏は5月に「2カ月の休養が必要」とする医師の診断書を衆院に提出し休養を続けていた。「体調が万全というわけではないが、非常に重要な採決なので、投票すべきだということで登院した」という。不信任決議案について「野党は出すか出さないか最後までぶれぶれだった」と批判し、本会議で反対票を投じた。

 丸山氏は、自身への糾弾決議について「北方領土を70年以上不法に占拠しているロシアに対して出すなら分かるが、私自身に出されることに対しては非常に遺憾だ」と改めて表明。「島民の皆さんに配慮を欠いていたことなどは謝罪してきた。ただ、いろんな議論は当然、あってしかるべきだ」と強調したうえで、「(武力で領土を取り戻す考えは)議論の一つであり、私自身はそう思わない。交渉で返ってくることは喜ばしいことだ」と述べた。【浜中慎哉】

毎日新聞
2019年6月25日 18時24分
https://mainichi.jp/articles/20190625/k00/00m/010/165000c