日本の年金積立金、20年分不足=世界経済フォーラムが報告書

【ロンドン時事】世界の政財界トップが集まる「ダボス会議」を主催するスイスのシンクタンク「世界経済フォーラム(WEF)」は13日、年金積立金の不足により、日本は年金給付に頼らずに生活しなければならない期間が15〜20年にも及ぶとする報告書を公表した。日本国内で年金給付とは別に老後資金として2000万円が必要だとする金融庁の報告書が大きな議論を呼んでいる。今回の報告書は国内の年金制度に関する議論に一石を投じることになりそうだ。

 WEFの報告書は具体的な金額こそ示さなかったが、金融庁の報告書とほぼ同じ趣旨の内容。WEFは「政府は退職後の積立金不足を回避する環境整備のために対策を講じるべきだ」と指摘した。

 WEFの報告書によると、日本では年金積立金に頼らずに生活しなければならない期間が、男性で約15年、女性では約20年になる。米国や英国など他の先進5カ国と比較し、各国いずれも同様の傾向が見られたが、平均寿命が長い日本が男女ともにこの期間が最長だった。

時事通信
2019年06月13日21時08分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019061301255&;g=eco