安倍晋三首相は3日の政府・与党連絡会議で、日米貿易交渉について「野党の一部からは『密約があったのではないか』という主張もあるが、全く根拠のないものだ」と反論した。公明党の山口那津男代表が記者団に明らかにした。

 日米貿易交渉をめぐっては、トランプ米大統領が「8月決着」に言及。これを踏まえ、立憲民主党の枝野幸男代表が「環太平洋連携協定(TPP)以上に一次産品で譲歩したことは明らかだ。密約があったとの前提で選挙の争点にせざるを得ない」と批判していた。

 首相は会議で、日本側が農林水産品に関し、過去の経済連携協定で約束した水準を上回る譲歩に応じないことは昨年9月の日米共同声明で「合意済みだ」と強調。日米交渉について「国益をしっかり守り、両国にとってウィンウィンなものにしたい」と語った。内容には言及しなかった。

時事通信
2019年06月03日15時02分
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