北方領土・国後島へのビザなし訪問団に参加した際、戦争による領土問題解決に言及した丸山穂高衆院議員について、北海道根室市議会の議長らが31日、国会を訪れて丸山氏の議員辞職を促す決議文を大島衆院議長に提出した。訪問では丸山氏が宿泊先から無理やり外出しようとしたり、卑わいな言動を繰り返したりしていたことも判明した。

 丸山氏は衆院沖縄・北方問題特別委員会の推薦で5月10〜13日、元島民らと国後島を訪問。11日夜に飲酒後、宿泊先で訪問団長に対し、北方領土返還について「戦争しないと」などと発言した。その後撤回したが、所属していた日本維新の会を除名処分となった。

 衆院議院運営委員会の理事会は30日、職員を同島に派遣した内閣府と外務省から当時の状況を聴取。飲酒したのは、交流先のロシア人家庭で、コニャックを10杯以上飲んだという。宿泊先に戻った際は泥酔状態で、「外に飲みに行きたい」などと外出することを強く求め、性的なサービスを提供する店に行きたいとの趣旨の発言も繰り返したという。

 ロシア当局に拘束される恐れもあることから、職員らは外出を止めたが、丸山氏は「国会会期中は不逮捕特権で逮捕されない」などと述べた。騒動は12日午前1時頃まで続いたという。

 丸山氏の「戦争」発言を巡っては、自民、公明両党がけん責決議案、野党6党派が辞職勧告決議案を衆院に提出している。丸山氏は病気を理由に議運委理事会の事情聴取を拒否している。

 北方領土と隣り合う根室市議会の本田俊治議長は31日、大島議長に面会後、報道陣に「(北方4島の)元島民がこれまで積み上げてきた様々なことを踏みにじったのだから、自らの判断として辞職されるべきだ」と語った。

 読売新聞は31日、丸山氏の事務所に理事会で報告された言動の事実関係などを尋ねる文書を送ったが、回答はなかった。

読売新聞
5/31(金) 22:33配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190531-00050326-yom-pol