医師の働き方改革をめぐる時間外労働の上限規制について、厚生労働省は、例外として年1860時間まで認めることを決めました。過労死ラインとされる水準を大幅に上回ることから反発の声も上がっています。

働き方改革をめぐって一般の労働者は来月の新年度から時間外労働の上限規制などが新たに始まりますが、医師については患者への影響を考慮して5年後から別の規制が適用されることになっていて、その内容が検討されてきました。

厚生労働省は28日開いた専門家会議で、休日や夜間などの時間外労働の上限を年960時間とすることを決めました。

1か月当たりの平均に換算すると80時間で、一般の労働者とほぼ同じ規制になります。

一方、例外として、医師が不足している病院などでは年1860時間、月の平均に換算して155時間まで認めることになりました。

この例外は2035年度まで認められ、その代わり、医師の健康を守るため仕事を終えてから次の勤務まで9時間の休息を確保するとともに、連続して勤務できる時間は28時間までにするとしています。

例外として認める時間外労働の上限は過労死ラインとされる水準を大幅に上回ることから、現場の医師や過労死遺族などからは反発の声も上がっています。

NHKニュース
2019年3月28日 13時10分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190328/amp/k10011864101000.html